1927年、ニュルブルクリンクは自動車産業の発展と、ドイツ西部にある山奥の地域振興を目的に建設された。山がちで、森に囲まれた場所にコースを作るには、当時の土木技術では地形に合わせざるを得なかった。その結果、170以上のコーナーが存在し、高低差も300mと起伏が激しく、路面もうねったコースが誕生した。サーキットというよりも峠を走る一般道に近いこのコースは、1周が20km以上あり、走行する車には相当のストレスがかかる。そのため“車両開発の聖地”と呼ばれ、今なお自動車メーカーによる車両開発の舞台として使われ続けている。200kmオーバーの速度で走るバトルが24時間にわたって繰り広げられるだけに、クラッシュやトラブルも多く、完走すること自体が難しい。更にコース難度に加え、数多くのチームが様々な車種でエントリーしていることも特徴。世界の一流チームからレース好きの一般チームまで、多種多様なマシン、ドライバーたちが参戦する。