韓国ラブストーリーの金字塔『八月のクリスマス』やペ・ヨンジュン主演で日本でも大ヒットした『四月の雪』などの名匠ホ・ジノ監督が、自身初となるＴＶドラマの演出を務めたヒューマンドラマ。作家志望だったが今は日雇いの家政婦をしている女性と、友人や恋人などの役割代行サービスで生計を立てている元ホスト。年齢も境遇も違う２人が偶然出会い、その人生が交錯していく姿が繊細に描かれていく。夢を諦め、何者にもなれないまま道を失った主婦ブジョンを演じるのは、映画『シークレット・サンシャイン』で第６０回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞したチョン・ドヨン。約５年ぶりのドラマ復帰作となった本作で、喪失感を抱えるヒロインの不安や孤独を説得力ある演技で体現している。そんなブジョンが出会うのが、何者にもなれそうにないことにおびえ、夢から程遠い日々を送る青年ガンジェ。ドラマ「恋のスケッチ 〜応答せよ１９８８〜」で注目を集めたリュ・ジュンヨルがこれまでとはガラリとイメージを変え、人生にさまよう青年を好演している。映画のような質感で観る人の心を揺り動かす、名作と呼ぶにふさわしい必見ドラマだ。